テニスコート

砂入り人工芝について

一般的にオム二コートと呼ばれているのは SRIハイブリッド社製の砂入り人工芝コートですが、人工芝のメーカーによってその呼び名はダイヤアリーナサンド、スティングレーサンドといったように異なってきます。

人工芝
人工芝の材料としては主にポリプロピレンやポリオレフィンから出来ています。最近では環境に配慮してPETを材料とするものも出てきているようです。

人口芝の毛足の長さはおおむね19mmないし25mmあります。ポリオレフィンという材料は使用するにしたがって人工芝の一本一本の繊維がほどけてより細かくなりますので、使用しているうちに人工芝の表面が硬くなるのを防ぐことが出来ます。

人工芝自体はホームセンターで売っているようなものと一見すると同じで、非常に軽くぺらぺらした物です。

調整目砂
目砂の種類は大きく2つに分類され山砂と海砂があります。海砂の方が粒子が丸く、山砂に比べて人工芝が硬くなることが少ないことが利点となり ます。

海砂は国内で採取されますが、中国産の山砂に比較して幾分高価となります。調整目砂を入れることで、人工芝を1平米当たり数十キロの重さで地面に押さえつ けることになります。それから靴底と人工芝の間に適度な滑りをもたらし、これがプレー中の足腰への負担を和らげることに役立ちます。

砂入り人工芝は使用するにつれて目砂が減っていきます。その時は砂を補充する必要があります。

砂の不足した人工芝は靴底とのグリップが良いため、プレー中足を滑らせながら止まろうとしたつもりが急激に足が止まることになります。これは転倒や最悪の 場合はねんざや骨折と言った怪我を引き起こすことになりますので、目砂が偏りなくまんべんなく人工芝に入っているように日頃のメンテナンスで丁寧にブラシ がけすることが大変重要となります。

透水性アスコン
施工業者によって1層で仕上げるところ、2層で仕上げるところがあります。2層にしたほうが平坦度保てるというメリットがあるようですが、1層で施工しているところが多いようです。

厚みは50mm前後。透水性なので人工芝の上に降った雨水がアスコンを通ってその下の層にある砕石そして地盤へと流れていきます。大雨が降った後でもすぐに水が引いてプレーが出来るのも砂入り人工芝コートの構造によるおかげなのです。

施工の都合で非透水の層の上に人工芝を設置したケースでは水はけは悪い場合もあるようです。例えばハードコートを改修してオムニコートにした場合、もと もとのハードコートが透水しないものであれば、人工芝に溜まった水は行き場が無くなるために自然に乾燥するのを待つことになるでしょう。
砕石
地盤部分とアスファルトの間に置かれます。厚みは150mm前後。
地盤自体の水はけの良し悪しによっては、砕石の下にさらに集水暗渠を入れることがあります。

これを怠ると雨上がりにいつまでたっても水が引かず、プレーがすぐに始めることのできないコートになってしまいます。

メンテナンスに関してはプレーヤーの経つ機会の多いベースライン付近やサービスライン付近が先に擦り切れてきます。擦り切れた部分の人工芝だけ をつぎはぎのように貼り直すこともできます。この場合張りなおした部分にはどうしても若干の段差が生じます。これはボールがイレギュラーバウンドすること もあるでしょう。全体的に摩耗が進めば全面的に人工芝を張り替えることになるでしょう。

公共のテニスコートをはじめレクレーションに使われるコートでは近年砂入り人工芝を多く見かけるようになりました。足腰への負担が軽くなることから初心者やシニアプレーヤーなど幅広い層のテニス愛好家に砂入り人工芝のコートが好まれるからなのかもしれませんね。

ハードコートの構造

一言でハードコートと言っても、実は色々と種類があります。一般的に全天候と呼ばれているものもハードコートに分類しても良いでしょう。主にトップコートの材質によって分類されるでしょう。トップコートの違いによって、ボールのバウンドに影響する反発性、バウンド後の球速に影響する表面摩擦の性質、プレー中の足腰への負担を左右するクッション性、水はけに関する透水性といった性能が異なってきます。基本的な構造は下図のようになります。

トップコートの材質としては、ゴムチップ、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等があります。一般的にハードコートは足腰の負担が大きくて疲れやすいと言われていますが、最近はトップコートの下にゴムチップマットを入れることでクッション性を高めた施工方法もあります。

ゴムチップマットの厚みによって価格の差がありますが、概して砂入り人工芝よりも高くなってしまいます。

左:ゴム厚3mm リバウンドプロ Reboud Pro 右:ゴム厚5mm リバウンドエース Reboud Ace
リバウンドエースの方は指で押してもそのクッション性の高さを確かめることが出来ます。

メンテナンスに関しては、ハードコートは数年おきにトップコートの塗り直しだけで済みますので、ランニングコストを抑えることができるでしょう。

日本国内のテニスコートのサーフェスは砂入り人工芝が圧倒的に多いと思われますが、海外でのツアーを視野に入れているトップクラスの選手育成の場ではハードコートが見直されているようです。全米、全豪をはじめツアーで使われるコートがハードコートが多いことがその理由の一つでしょう。

クレーとハードのフットワークの差異

クレーコートとハードコートではそこで使われるべきフットワークも当然違ってしかるべきであろう。
red clay court
滑らせることが前提のクレーコート、足を止めないようにするハードコート、フットワークのメソッドも異なるといっても過言ではない。ハードコートの得意のトップ選手でもローランギャロスでは全くの無名の選手に負けてしまうことも度々あるのはこのことも要因であろう。

日本にはオムニコートという特異なサーフェスが存在する。滑ることで言えばクレーコートに近いかもしれない。しかしクレーコートとはその性質は異なる。大きな大会で活躍するのであればハードコートでのトレーニングを優先したほうが良いのかもしれない。そしてハードコートで使えるフットワークを意識することも重要だ。オムニコートではなかなか難しいものであるが。 逆にオムニコートでの練習に慣れた選手がハードコートでオムニコートと同じフットワークを使った時に事故が起きやすい。滑ることを前提としたフットワークはハードコートではストップがかかりやすく足への負担がとても大きい。ひどい場合は大きな怪我をすることもあるだろう。
ハードコートで怪我なくそして上手くフットワークするには、ハードコートに特化したフットワークは不可欠だ。

インドアコート

コートの種類を大別するうえで、サーフェスの違いの他にインドア、アウトドアといった区別があります。

アウトドアというのは一般的に野外に設けられた屋根の無いものを指すことになります。一方インドアコートは体育館や倉庫などの建物の中を利用したものや、テント上の構造をもつもの、側面には何もなく屋根のみが掛かっているものなど、様々あります。サーフェスもその設置状況に応じた種類になっています。例えば建物の中にあるインドアコートはサーフェスがカーペットになっていることろが多くなっています。他のハードや砂入り人工芝といったサーフェスとはその性質が異なりますので、インドアのサーフェスに合った専用の靴を使ったほうが、正しい身体動作が発揮されると同時に、怪我の予防にもなるでしょう。l

インドアコートは雨や強風そして夏の強い日差しや冬の寒さにの中でも快適にプレーでき、利用者にとってたいへん便利なものです。この便利なインドアコートのメリットとデメリットをまとめました。

○メリット

  • 雨や台風でもいつでもプレーできるため、利用者にとっては予定通りプレーすることができ、またテニスコート側としても天候による集客機会損失を最小限に抑えることが出来る。
  • 日差しによる日焼けを気にすることなくプレーできる
  • 冷暖房完備であれば、夏は涼しく、冬は暖かく一年中快適にプレーできる。
  • 風によるボールが受ける外乱が無いため、ボールの軌道が乱れることなく、自分の打ちやすいポジションに入りやすく、またその結果良い球を打ち続けることが容易となる
  • 打球音の響きが耳に心地よい。そのため良いショットが打てた気がする

○デメリット

  • アウトドアコートに比べ建築費がかさみ、その分利用者の負担が大きくなる。つまり利用料が高額になる。
  • 空調のための電気代および照明のための電気代が発生し、このことも利用料を引き上げる原因となっている。
  • インドアコートに慣れてしまうと、外でゲームをしたときに少々の風が吹いただけで自分の思い通りのボールが打てなくなってしまう。
  • 空調が無いところもしくは弱いところでは夏場には施設内が高温多湿になりやすく、熱中症になる場合があるため、アウトドアでテニスを行うよりも十分に注意が必要となる

大会などで上位を目指している方の場合は積極的にアウトドアコートを使うべきでしょう。

テニスコートの寸法について

一般的なテニスコートの寸法を下図に示します。

ネットの高さは中央部 0.914m、ポスト上で1.07mになります。

図面上のサイドラインから外側寸法として3.66m以上、ベースラインから外側寸法の6.4m以上というのは推奨値となります。次に用途ごとのコート周囲寸法の目安を示します

用途ベースライン後方サイドライン外側
レクリエーション(クラブ、学校等)5.5m 以上3.05m以上
国際テニス選手権試合6.4m以上3.66m以上
センターコート8.23m以上4.57m以上

レクリエーション用およびテニススクールの持つコートの一部では上記寸法が十分取れていないところもります。建設地の形状からの制約や、ビルの中を 改装して利用しているインドアコートなどの他、できるだけコート面数を確保するためにコート間の距離を最小限にするところもあります。本格的な試合では支 障が出てきますが、レッスン用と割り切り工夫して使うことになるでしょう。 またこの他に「コートの長辺方向をおおよそ南北に取ることが望ましい」と言う条件もあります。アウトドアコートの場合は直射日光によるプレーへの影響を考慮してこのようなレイアウトを望ましいとしているようです。

コートサーフェスの比較

簡単に各サーフェスの特徴を下記にまとめました
項目砂入り人工芝ハードクレー
メンテナンス人工芝の磨耗により5~7年毎に補修が必要2~3年毎にトップコートの塗り替えが必要日々の散水、ローラーがけが必要
初期コストクレーより高価仕様によっては人工芝以上に高価土の種類によって最も安くできる
クッション性○(人工芝の下はアスファルトです)△~◎メンテナンスがきちんと出来ていれば◎
降雨後のプレーすぐにプレー可能非透水性トップコートの場合水切りが必要ある程度乾かないとプレー不可

クレイコート

クレーコートとは一般的に土のコートとして知られています。ここで使われている土にもいくつも種類があり一概にクレーといっても色々な種類があります。 構造的には地盤の上に砕石を置きその上に火山砂利、そして表層材、化粧砂という順で重ねられます。施工業者によっては多種多様な表層材、化粧砂があるよう です。

クレーコートはメンテナンスに関しては他のコートよりも多少手間がかかってくるようです。クレーコートはある程度の湿度を保つ必要があり、乾燥してしま うと表面にクラックが入ってしまいます。日々の散水、転圧(ローラーがけ)、ブラッシングが欠かせません。また氷点下になり霜柱が立ってしまうと土が浮き 上がってしまい、これではコートを使用することが出来ません。

近年では公共のテニスコートでもクレーコートを改修して砂入り人工芝にしているところをいくつか見かけます。

砂入り人工芝について

一般的にオム二コートと呼ばれているのは SRIハイブリッド社製の砂入り人工芝コートですが、人工芝のメーカーによってその呼び名はダイヤアリーナサンド、スティングレーサンドといったように異なってきます。

人工芝
人工芝の材料としては主にポリプロピレンやポリオレフィンから出来ています。最近では環境に配慮してPETを材料とするものも出てきているようです。

人口芝の毛足の長さはおおむね19mmないし25mmあります。ポリオレフィンという材料は使用するにしたがって人工芝の一本一本の繊維がほどけてより細かくなりますので、使用しているうちに人工芝の表面が硬くなるのを防ぐことが出来ます。

人工芝自体はホームセンターで売っているようなものと一見すると同じで、非常に軽くぺらぺらした物です。

調整目砂
目砂の種類は大きく2つに分類され山砂と海砂があります。海砂の方が粒子が丸く、山砂に比べて人工芝が硬くなることが少ないことが利点となり ます。

海砂は国内で採取されますが、中国産の山砂に比較して幾分高価となります。調整目砂を入れることで、人工芝を1平米当たり数十キロの重さで地面に押さえつ けることになります。それから靴底と人工芝の間に適度な滑りをもたらし、これがプレー中の足腰への負担を和らげることに役立ちます。

砂入り人工芝は使用するにつれて目砂が減っていきます。その時は砂を補充する必要があります。

砂の不足した人工芝は靴底とのグリップが良いため、プレー中足を滑らせながら止まろうとしたつもりが急激に足が止まることになります。これは転倒や最悪の 場合はねんざや骨折と言った怪我を引き起こすことになりますので、目砂が偏りなくまんべんなく人工芝に入っているように日頃のメンテナンスで丁寧にブラシ がけすることが大変重要となります。

透水性アスコン
施工業者によって1層で仕上げるところ、2層で仕上げるところがあります。2層にしたほうが平坦度保てるというメリットがあるようですが、1層で施工しているところが多いようです。

厚みは50mm前後。透水性なので人工芝の上に降った雨水がアスコンを通ってその下の層にある砕石そして地盤へと流れていきます。大雨が降った後でもすぐに水が引いてプレーが出来るのも砂入り人工芝コートの構造によるおかげなのです。

施工の都合で非透水の層の上に人工芝を設置したケースでは水はけは悪い場合もあるようです。例えばハードコートを改修してオムニコートにした場合、もと もとのハードコートが透水しないものであれば、人工芝に溜まった水は行き場が無くなるために自然に乾燥するのを待つことになるでしょう。
砕石
地盤部分とアスファルトの間に置かれます。厚みは150mm前後。
地盤自体の水はけの良し悪しによっては、砕石の下にさらに集水暗渠を入れることがあります。

これを怠ると雨上がりにいつまでたっても水が引かず、プレーがすぐに始めることのできないコートになってしまいます。

メンテナンスに関してはプレーヤーの経つ機会の多いベースライン付近やサービスライン付近が先に擦り切れてきます。擦り切れた部分の人工芝だけ をつぎはぎのように貼り直すこともできます。この場合張りなおした部分にはどうしても若干の段差が生じます。これはボールがイレギュラーバウンドすること もあるでしょう。全体的に摩耗が進めば全面的に人工芝を張り替えることになるでしょう。

公共のテニスコートをはじめレクレーションに使われるコートでは近年砂入り人工芝を多く見かけるようになりました。足腰への負担が軽くなることから初心者やシニアプレーヤーなど幅広い層のテニス愛好家に砂入り人工芝のコートが好まれるからなのかもしれませんね。

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