次に縦方向についても考えが及ぶでしょう。もし相手はバックハンドのスマッシュやハイボレーが苦手だとしたら、わざとそこを通すようなボールを打つことで相手のミスを誘い出すことも出来るはずです。
このように戦術上ボールを打つコースと言うのは左右、前後、上下の3次元である事が分かります。これにプラスして「時間」という考え方を取り入れることも可能です。
ゆっくりとしたスピードのボールと速いボールの打ち分けはボール回転量と方向(順回転・逆回転)をコントロールして実現することができます。緩 急を織り交ぜタボールは相手のタイミングを狂わせることも出来ますし。回転を制御することでボール軌道に大きな変化をつけることができます。相手にとって 球速と弾道の一定したボールほど打ちやすいものはありません。そこに少しでも変化を与えることで、相手のミスを誘うきっかけとなるでしょう。
このように3次元に時間を加えた4次元を戦術の中で構成すれば、テニスのゲームがより深いものへとなっていくことでしょう。