7.トップ選手の映像から学ぶ(Yotube動画)

錦織圭選手のモーションキャプチャー分析

錦織圭選手のモーションキャプチャー分析を紹介する映像を紹介します。

2:05あたりで、おしりの周りの筋肉を伸ばして縮める事で骨盤を回していると説明されているように、分析結果からは股関節周りの筋肉が上体の回転運動に重要である事が分かります。

お尻の周りの筋肉として大臀筋があります。この筋肉の働きは股関節を伸ばすこと、つまり膝を曲げながら前に出した太ももを自分の体の下へ真っすぐに伸ばす働きがあります。そして同時に股関節を外旋方向に回す働きもあるのです。

これまで画像を使った3次元解析の結果からも股関節の伸展動作と同時に起こる股関節の旋回動作がフォワードスイングのボディーターンに大きく関わっていることを説明してきましたが、モーションキャプチャーによる解析結果からもこの事が裏付けられたと言ってよいでしょう。

錦織圭選手のフォームの映像から3次元解析したレポートは先日公開しました。

「錦織圭選手のフォーム分析報告書 2013年版」は期間限定でダウンロードすることができます。 フェデラー、ナダルと比較した錦織選手のフォームが分かります。
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2014年に取り組んだフォーム改造の結果を2013年との変化で分析した「錦織選手分析2014年版」はこちらで公開しています。2014年版

YouTube動画を再生スピードを変えて見る方法

YouTubeにはテニス関連の貴重な映像を豊富に見ることができます。選手のフォームの確認、戦術の確認のためにスロー再生したくなる事も多いでしょう。そんな時のとっておきの方法を紹介します。

ブラウザでYouTubeを開いたら一番下までストロークしてください。「新機能を試してみませんか」と書いてあるリンクをクリックします。

次に「HTML5動画」を「試してみる」をクリックします。

現在のブラウザーのサポート状況が表示されます。ブラウザによって一部「!」が表示される項目が違います。上の例はApple Safariの画面です。

そしてこちらはfirefox(OS X)で表示させたところです。サポート状況がブラウザによって異なるのが分かります。

いずれの場合も「HTML5プレーヤーをリクエストする」のボタンをクリックします。

これでHTML5プレーヤーが利用できるようになりました。もし従来のプレーヤーに戻したい場合はこの画面で「デフォルトプレーヤーを利用する」をクリックします。

さぁこれでYouTube再生で再生スピードを変える事が出来るようになりました。

見たい動画を表示させた後、再生画面の下にある「歯車」アイコンをクリックすると上のように再生速度の選択項目が現れます。x0.25, x-0.5, 標準, x1.5, x2 の5種類から選べることがわかります。(Apple Safariでの表示例)
動画によっては歯車アイコンをクリックしてもこのような再生速度選択項目が表示されない場合があります。おそらく対応しない動画フォーマットだったのでしょう。ブラウザを変えて試してみるか、諦めて別の動画を探しましょう。

今回参考に用いました動画はこちらになります。

https://www.youtube.com/watch?v=yH91WaU2F-E

この他、再生スライドバー上にマウスポインタを置くと、再生位置の微調整のためのバーが表示されます。ちょっとだけ巻き戻して見たいと言う時に便利です。

ジョコビッチが教えるテニス技術

ジョコビッチのレッスン動画がYouTubeに載せられているのを一度はご覧になったことがあるかもしれませんね。

今回はこの映像をみて、その解釈と簡単な解説をいたします。

英語での解説なので、翻訳しだいでは選手の伝えたい事から離れてしまうこともあります。テニス技術に深く理解していなければ適切な訳は大変難しい物です。テレビ番組でも海外のテニスコーチの指導を翻訳して伝える事を見ますが、コーチの伝えたい事が果たして上手く日本語で伝えているだろうかと心配になる事もあります。

今回はこのYouTube映像をみてジョコビッチの言葉から読み取ると同時にフォームからもそのヒントを読み取ろうと思います。 選手が気をつけているフォームについてすべてが言葉にできているとは限らりません。編集によってカットされている部分もあるでしょう。
言い尽くせていないところ、でも大切なところを見つけていきます。

サーブ

involve leg,involve wristというフレーズが何度も聞かれます。手首を回すのは馴染みがあっても、足を回す(巻く)というのはちょっと聞き慣れないかもしれませんね。これは軸足の股関節の旋回動作を使う事に通じるのではないかと考えます。サーブ動作のボディーターンは軸足をつかって回ります。
スピンを増やし、スピードを増すにはラケットを加速させますが、それには肘とリストの動きを使う。
肘関節の屈伸動作とリストワークを実演で示しています
上体の力は抜くようにしましょうと。背筋や腹筋を過度に使いすぎないと言う事なのでしょう。

ストローク

後ろ足を使う事を強調して実演しています。これは軸足の屈伸動作によって股関節の旋回動作が生まれ、それが骨盤および上体の回転運動に繋がっていく考えと同じ事を示していると考えます。
映像のジョコビッチは後ろ足を深く曲げて伸ばすところを強調して見せています。
腕はリラックスをキープする事を説明しています。腕の力を抜く事は、肩関節の旋回動作をおこなうにも有効です。

両手バックハンド

リストは大きく回しすぎないようにと注意しています。
リストの使い過ぎはラケットフェイスの角度、向きを大きく変え打球制度を悪くするばかりか、スイングエネルギーの伝達も悪くしてしまいます。
クロスに打つ場合は少し上体を開き気味に、打球方向に長くスイングするようにと説明しています。
これは初期のスタンスの向きで打てるコースが決まっていくと言う考え方と繋がっていくと思われます。

ドロップショット

ドロップショットは好きなショットだ。ペースを変えることができるから、と語っています。
後ろ足に体重が乗って打つとショットは難しくなる。
簡単なのは、打点を前にして、ラケットを前に構えてバックハンドで短いスライスを打つようにする。

ネットプレー

 サービスラインよりもわずかに前に構える。そこからネットに近づけば、相手はロブを打って頭の上をボールが超えていくだろう。
 常にラケットヘッドが上を向くように構える。ラケットヘッドが地面と平行になる構えは、ボールを打つ時ラケットヘッドを持ち上げるのに時間がかかってしまうから

スマッシュ

左手はやってくるボールを常に指し示すように伸ばして構える。フットワークはとても重要だ。足を止めてしまうと体を上手く回すことが出来ない。足は動かし続けるように。肩はリラックス。
フォロースルーをきちんと行う。(ネットミスした例のように姿勢が崩れてはいけない)

リターン

ビックサーブにはビックスイングは不要。上体を前に向けてショートスイング。
セカンドサーブはスプリットステップの後にコートの中にステップしてからリターン。

ジョンマッケンローの真似

ソックスを長くする
ショートパンツの裾を上げる。

以上簡単ながら訳と解説をしました。 翻訳は常に1対1に変換される事はありません。発言している意図を汲み取りながらそれを最適と思われる言葉に置き換えていく作業です。英語が得意なひとでもその分野に精通していなければ翻訳に違和感が感じられるのもよくある事です。それはテレビのエンターテイメント番組でテニスの解説の翻訳を見ていても分かります。

ジョコビッチのレッスンでは、シンプルな言葉で説明していてジョコビッチの考えるテニス技術の本質的な部分までは語っていないのでしょう。彼がテニスのプレーで何を大切に考えているか、そして一般愛好家に最低限心がけて欲しい事は何かが、分かる貴重な映像には違いありません。

錦織圭選手のサーブ改造

錦織圭選手のサーブについて分析を行っている海外映像をYouTubeで見つけましたので、シェアします。

分析者の考え方によって、主張すべき点が相違するのは仕方のないところだと思います。それをふまえた上で私の初見での感想を記しておきます。

トロフィーポーズに移行する際の膝を曲げるタイミングや、後ろ足をどのように前足に近づけていくのか、選手によって違いがあります。 ここで重要になるのは、フォワードスイングの直前で軸足および軸足側股関節がどのような状態になっているかだと思うのです。股関節は外旋しているのかそれとも中立なのか。股関節は内転しているのかそうでないのか。

手首の使い方は錦織選手独特の使い方が見られます。フェデラーらと大きく異なる点であり、これがもしかすると錦織選手のサーブ力の弱さに影響しているのかもしれません。裏返して言えば、ここに進化する余地が残されているとも考えてよいでしょう。


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ラファエルナダルのサーブ改造

ラファエルナダルが2010年に取り組んだサーブフォーム改善についての内容を紹介している映像を見つけました。かなり貴重になると思われる映像です。ぜひご覧ください。

改善前ではトロフィーポーズでの肘の位置が適切ではいこと、そして肘関節の屈曲についても問題がありました。これは肩関節の旋回動作がうまく使えない状態でもあります。ボール投げのトレーニングの様子から見ても決してボール投げの動作が上手とは言えませんでした。コーチはナダルの肩関節の使い方を重点的に修正にとりくんでいます。 次に注目すべき点はトロフィーポーズでのラケットハンドとは反対側つまりコート側の体側の使い方についてです。重要なヒントであることは以前の記事にも紹介しましたのでここでは省略します。
2010年はナダルがATPランキング1位に返り咲いた年でもあります。このサーブフォームの改善のおかげもあったのでしょう。

少し長い映像ですが、そして英語による解説ですが、ぜひ最後まで見てみることをお勧めします。

フェデラーのサーブから学ぶサーブのパワーアップのポイント。体幹の使い方

今回はフェデラーのサーブスロー映像を使ってサーブのパワーアップの体の使い方のポイントを紹介します。


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クルム伊達公子選手はスピンサーブが打てない

この映像の中でクルム伊達公子選手は、スピンサーブを打ちたくても打てないとはっきりと言っています。 なぜ打てないか、テニスプレイヤーが知っておくべき体の仕組みと動かし方から考えれば、当然のことに思えるでしょう。

まず、伊達選手のサーブのフォームの特徴としてあげられるのが、フォームの回転軸が地面に対して垂直になっていることがあります。 ご存知の通りスピンサーブを打つための合理的な体の使い方の中では、回転軸を傾けることが重要になる。しかし回転軸を傾けられないとすれば、スピンサーブを打つのは容易ではないだろう。

日頃生活のなかでは地面に対してほぼ垂直に立ち活動を行っている。軸を傾けたまま動作を行うことはほとんどない。軸を傾けたまま回転する感覚を得ることがスピンサーブの成功の秘訣といっても良いだろう。

女性だからこの感覚が得られないかと言えばそうではないだろう。これまでも傾いた回転軸を使ってスピンサーブを習得した女性は何人もいたからだ。体の使い方についての正しい理解と、それにあった指導練習が不可欠なのだと思う。

フェデラーのモーグルショット

ワイドに遠いボールを追いかけ返球するテクニックをフェデラーの映像を元に解説を行います。
映像のショットはワイド系ショットの中でもコートリカバリーがまだ十分に余裕のあるショットです。これよりももっとワイドになった場合には別のショットを選択します。


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