テニス肘の原因と対処法に付いて動画で分かりやすく解説しています。
テニス肘の記事一覧
テニス肘の原因と対処法に付いて動画で分かりやすく解説しています。
フォームの改善には時間がかかります。体の仕組みとテニスのための合理的な体の使い方を熟知しているコーチの元で指導を受ける事が必要となり、自己流ではフォーム改善は難しいものです。既にスクールなどで指導を受けている方は、テニス肘改善のためのフォームを指導できるコーチを見つけるところから始める事が必要です。
手首の角度矯正に特化した上達器具を使うのも良いでしょう。手首矯正バンド2は軽量コンパクトで簡単に手首に装着する上達器具です。これを付けている間は手首角度の正しい角度を常に意識できるようになります。器具の効果がすぐに実感できるでしょう。
手首矯正バンド2の詳細
テニス肘対策としてエルボーバンドを使う場合があります。これはバンドの締め付け力によって手首を動かすときまたは動かされる時の筋肉の力を分散させ、肘および上顆に及ばなくするものです。締め付ける強さや症状の度合いによっては、テニス肘の痛みが緩和されない場合もあります。この器具ではテニス肘を治すのではなくあくまでも症状を緩和させるために対処的に使うものと考えた方が良いでしょう。
症状が重い場合は、ステロイド薬(副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬)や神経ブロック注射を行う事もあります。一時的に痛みが無くなり、テニスを続けることができます。これらは一時的に痛みを軽減、緩和、遮断することができますが、根本的な対策ではありません。テニスを続け、筋肉を酷使し続ける限り上記治療または対策が必要になります。テニス肘を治そうとして、整骨院等に何年も通い続けるのはこのためなのです。
根本的な原因を対処しない限り、症状が一旦緩和したとしてもまた近いうちに再発、悪化する事が多いのです。一度テニス肘になると直りにくい理由がここにあるのです。
治療には根本的となる原因を取り除く事が必須です。テニス肘の根本原因が手首の使い過ぎならば、使いすぎないようにする事です。筋肉を酷使しないためにテニスを止めることも一つです。テニスを止めたくないのならば、テニスのフォームを手首のスナップ動作に頼らないものに改善するのが良いでしょう。軽すぎるラケットが原因ならばラケットを変える事も検討してください。
テニス肘はその発生メカニズムを考える事で、根本的に治す事が可能です。テニス肘のために長期間通院している人は現状の治療方針を見直してみる事を強くお勧めします。
痛みを鎮めることは症状が良くなったと思われがちです。しかし痛みが治まったように思えても炎症はまだ続いていることもあります。そこに、テニスによって筋肉を酷使したらどうなるでしょう。炎症がさらにひどくなるのは容易に想像できます。 炎症が治まるには、壊れた細胞が修復される必要があります。それには血流をよくして酸素やタンパク質などの栄養を患部に効率的に届ける必要があります。そのためにマッサージや電気治療と言った血流の改善が行われます。
細胞の修復には時間がかかります。治療中にテニスによって筋肉を酷使したらどうでしょう。また細胞が破壊され、せっかくの治療も無駄になってしまいます。医師、整体師によって意見は色々ありますが、安静が必要でありテニスを完全に休む事をアドバイスするケースもあれば、テニスを休むことは生活の楽しみを失う事、テニスが下手になる不安から心のストレスを溜めることになるのでテニスを続けながら治療を行いましょうとアドバイスするケースもあるようです。テニス肘を治すために必要な事を考えれば、後者のアドバイスは治療が長期化することが十分に予想されます。治療期間が延びる事は経済的なデメリットが生じると同時に、痛みを伴いながらプレーしなければならない心理的なストレスも生じます。
それでは通院する事無く、痛みも感じる事無く、快適なプレーを取り戻すにはどうしたら良いでしょう。
またバックハンドの場合はグリップ角度によっても無意識のうちに手首をスナップ動作させる筋肉を酷使してしまう事もありますので注意が必要です。
テニス肘になりやすい愛好家のフォームには共通する点が見られます。それは打点の位置と手首の角度です。
(写真。テニス肘になりやすいフォーム)
テニス肘になっている多くの愛好家は、フォアハンドストロークの打点が体の真横に近く、手首は中立に伸びています。手首角度が中立角度になっていると打球したときの反動で手首が動かされやすく、無意識に手首のスナップ動作を行う筋肉が使われることになります。コーチから打点を前にするようにと指導されている方はテニス肘になりやすいフォームですので特に注意が必要です。
無意識のうちに手首のスナップ動作を使う状況は比較的重量の軽いラケットを使っていると起こりやすいとも考えます。
尺側手根屈筋 手首の尺屈、掌屈(尺骨側にも付着部あり) 長掌筋 手首の掌屈
橈側手根屈筋 手首の掌屈、撓屈、回内
それぞれの筋肉の働きを見ても分かるように、いずれも手首を「掌屈」させるときに使われる筋肉であることが分かります。「掌屈」というのは掌の方向に手首を曲げる動きの事です。ちょうどフォアハンドでラケットを持った時にボールを押し出すように手首を動かす方向と同じ動作になります。
上記筋肉が縮む時に手首が掌屈します。これらの筋肉が縮む時、それぞれの筋肉の末端が近づくように動きます。筋肉が付着する上腕骨内側上顆という場所に筋肉が引っ張り合う力が集中し、そして繰り返される事で周辺細胞が破壊され炎症が起きるのです。
尺側手根伸筋 手首の背屈と尺屈 短橈側手根伸筋 手首の背屈と撓屈
長橈側手根伸筋 手首の背屈と撓屈
上記筋肉はいずれも手首を「背屈」させる働きがあります。「背屈」は手の甲を手前に起こすように手首を折り曲げる動きです。片手バックハンドでラケットを掌の動きで打球方向に動かした時に手首の背屈が起こります。
上腕骨内側上顆炎で説明した内容と同様の事が上腕骨外側上顆でも起こります。上記筋肉が縮む事で手首が背屈します。これら筋肉の付着している上腕骨外側上顆に筋肉が引っ張り合う力が集中し、繰り返される事で周辺細胞が破壊され、炎症が起こるのです。
バックハンドストロークによって起こりやすい事からバックハンドテニス肘とも呼ばれています。片手バックハンドを行うテニス愛好家に起こりやすい症状です。
片手バックハンドで手首をスナップさせる動作を使ってラケットを動かすフォームの方に、テニス肘が傾向的に多く見られるようです。
パソコン作業で手の甲を持ち上げるような手首の使い方を長時間行ってもこの症状が起こります。
○肘を伸ばして手の甲を上にして重いものを持ち上げる (バックハンドテニス肘)
最近ではテニス肘はテニスをしない方にも起こります。パソコンでキーボードやマウスの操作が長時間続く場合や、工事現場での安全誘導のための誘導灯を振り続ける事でも発症する例が聞かれます。いずれも長時間にわたって手首を使いすぎる事が原因と言ってよいでしょう。
上の写真のように手首を曲げたままの姿勢を長時間続けるとテニス肘になる事もあります。テニス肘はテニスをしない人にも発症します。
ここではテニス肘についてその症状、原因、改善方法について説明します。
<目次>テニス肘の症状とチェック法
テニス肘には二つある
テニス肘の原因は手首の使い過ぎ
手首をスナップ動作しなくてもテニス肘になる
バックハンドテニス肘のフォームの特徴
テニス肘を治すには
テニス肘を治す事の無い対処法例
根本的に治すのならフォームの改善を